デスノートのルール内の矛盾点?

デスノートのルール内の矛盾点?

死神が死んだ場合の所有権

「DEATH NOTE デスノート」(作:大場 つぐみ/画:小畑 健)第 4 巻には以下のルールがあります。

  • 死んだ死神は消えるが、デスノートは残る。そのノートの所有権は、通常、次にノートに触れた死神に移るが、死神大王に返上するのが常識とされている。(デスノートのルール

レムはジェラスのデスノートを死神大王に返上しなかったので、非常識ということになります。

これは、第 7 巻の以下のルールに矛盾しているように感じます。

  • 人間界にいた死神が死に、人間界に残されたデスノートは、人間が拾えばその人間のものとなる。(デスノートのルール

第 4 巻のルールを読む限りでは、人間界に残されたデスノートの所有権も次にノートに触れた死神に移ることになります。

第 7 巻のルールがあるのであれば、第 4 巻のルールの直後に「ただし」として付記すべきでした。

第 1 巻の以下のルールは死神とデスノートの所有者の間についてであり、作者と読者の間では成立しないでしょう。

  • デスノートの使い方や、それを持つ人間に発生する掟を死神が全て説明する義務はない。(デスノートのルール

病死

病死については、第 5 巻に定められています。

  • デスノートに病死と書き、病名と時間を指定をした場合、その病気の進行に必要なだけの時間指定がされておらず無理が生じると、書き終えてから 40 秒後に心臓麻痺となる。(デスノートのルール
  • 病死と書いた場合、病名を書かずに時間指定をすれば、その時間通りに適した病気で死ぬ。ただし、デスノートで操れる死の時間は人間界単位で 23 日間以内である。(デスノートのルール
  • 病死とし、病名は書き死の時間指定をしない場合、その病気で死ぬのに 24 日間以上かかる時は「死の時間を操れるのは 23 日間」は適用されず、その病気で死ぬのに適した時に死ぬ。(デスノートのルール

これらを表にすると以下のようになり、矛盾ではありませんが「病死と書き、病名も時間も指定をしない場合」が抜けています。

デスノートの病死のルール
  病名あり 病名なし
時間あり
時間なし ×

天国と地獄

第 1 巻には以下のルールがあります。

「page.1 退屈」のリュークの台詞「デスノートを使った人間が天国や地獄に行けると思うな」だけならともかく、"HOW TO USE IT" に含めておきながら、「page.107 幕」でリュークが「天国も地獄もない 生前何をしようが死んだ奴のいくところは同じ」「死は平等だ」と言うのは、ミスリードの域を越えていると思います。

更に、「page.74 熱演」のリュークの台詞「ノートを使った人間は不幸になるか…まあ総一郎は使った訳じゃないし息子がキラじゃないと信じて逝けただけでも幸せか…」は、初出(集英社「週刊少年ジャンプ」2005 年 36・37 号)では「ノートを使った人間は不幸になるか…まあ総一郎は使った訳じゃないし息子がキラじゃないと信じて天国に行けただけでも幸せか…」だったことからも、「天国も地獄もない」は後付けでしょう。