火口と 13 日ルール

火口と 13 日ルール

「DEATH NOTE デスノート」(作:大場 つぐみ/画:小畑 健)の火口 卿介は、「page.36 親子」でレムに「こうして報道された犯罪者を消していく 後はこのノートを自由に使っていい そういう条件だったな」と言っています。

「page.44 後継」の 2004 年 10 月 15 日のヨツバキラ定例会議では、エラルド=コイルの振りをしたアイバーに「このペース…特に金曜・土曜にヨツバにとって有利に働く死が毎週では L がキラと関連づける事は絶対にないとは言えない」と指摘される一方、L の振りをした夜神 月(ライト)から「ELF 社長と前西氏を殺すのを 1 か月先に伸ばしてください」という要請を受けた奈南川 零司に誘導され、ヨツバの殺人は 1 か月停止することになります。

火口が持っていたシドウのデスノートには以下の偽ルールがありますが、ヨツバの殺人を中断しても犯罪者裁きを継続していれば問題ありません。

  • このノートに名前を書き込んだ人間は最も新しく名前を書いた時から 13 日以内に次の名前を書き込み人を殺し続けなければ自分が死ぬ。

「page.48 交換」で火口は 10 月 25 日にナース服の弥 海砂(ミサ)とドライブして、「俺はキラだからミサちゃんに信用してもらう為に今から犯罪者裁きを止める」「そして俺がキラだとわかってもらえたら結婚だ」と約束していますが、犯罪者裁きを止めて 13 日間デスノートに書き込まなかったら自分が死んでしまいます(偽ルールだから、実際は死なない)。

従って、13 日以内に「犯罪者裁きが止まったから結婚してくれ」とミサに迫ることになりますが、火口をキラだと認めたミサが約束を守らずに火口を殺す可能性を考慮していません。

そもそも、「page.38 打撃」で「レム 本物のキラはちゃんと存在しているんだったよな?」「じゃあ何故犯罪者を殺すのを止めて人任せにしてるんだ?」と気にしていた火口が、犯罪者裁きを止めた本物のキラと「13 日ルール」の折合いをどう付けていたのか不明です。

デスノートのルール上、13 + 23 = 36 日間までは犯罪者裁きを止められますが、火口がそこまで熟知していたとも思えないし、犯罪者以外の誰をわざわざ病死させるのかという問題が残ります。

  • 病死と書いた場合、病名を書かずに時間指定をすれば、その時間通りに適した病気で死ぬ。ただし、デスノートで操れる死の時間は人間界単位で 23 日間以内である。(デスノートのルール

デスノートには以下のルールもありますが、「13 日ルール」は「次の名前を書き込み」なので、 13 + 19 + 23 = 55 日間までとはならないでしょう。

  • 死因や死の状況を先に書き、後から名前をその文字の前に書き込んでも有効となる。その際、名前を書くまでの有効期間は人間界単位で約 19 日間。(デスノートのルール

「page.38 打撃」で火口が「このノートには早く殺したい時は『事故死』ゆっくりでもいい時は『病死』とだけ書くのが一番いい」と言い、「page.49 離別」でヨツバ重役の誰かが「『病死』も病名で時間を指定しなければ『いつかはその病気で死ぬ』でいいだろ」と述べていることから、犯罪者以外の誰かはともかく以下のルールで納得したのかもしれません。

  • 病死とし、病名は書き死の時間指定をしない場合、その病気で死ぬのに 24 日間以上かかる時は「死の時間を操れるのは 23 日間」は適用されず、その病気で死ぬのに適した時に死ぬ。(デスノートのルール

余談ですが、「page.49 植木」のウエディと L の会話から火口は車を 6 台持っていますが、「page.48 交換」でも「page.50 四葉」でも赤のポルシェ 911 に乗っているので、お気に入りのようです。